2013年12月12日

「映画の日」に年齢制限を思う……『鐘撞き人』からのメッセージ(16)

今日は「映画の日」だ。『レジャー白書2013』の「余暇活動調査」が興味深い。余暇活動の参加人数上位20位では、国内観光旅行、ドライブ、外食に続いて映画が昨年と同じく4位を維持した。「映画」の参加人口は4.090万人(4.160)、参加率は40.1%(40.6)、男性が37.3%(37.5)で女性は42.8%(43.5)と6%ほど高い傾向にある。

★さらに、年間の活動回数は8.2回(6.9)、年間平均費用は7千円(7千6百円)、1回当たり費用は850円(1.100)となり、カッコ内2011年よりも2012年に活動回数が増えている。ここで全国の参加人口の推移を見ると、2003年4.150万人と2005年まで4.000万台で2009年5.260万人をピークに2010年5.150万人と減少しつつある。

★この調査は全国15歳以上79歳以下の男女を対象に、2013年1月にインターネットにより行われ、有効回答サンプル数は3.334人だ。参加率(年に1回以上参加した割合=40.1%)を地域別にみると、高い順に埼玉52.5%、東京50.2%、神奈川46.3%、愛知45.6%、そして大阪44.9%と続く。一番低いのは三重と奈良、和歌山28.3%だ。

★やはり大都市を中心にシネマ・コンプレックス方式、いわゆるシネコン映画施設が増えているからだろう。一方、新幹線の利便性の恩恵を受けない都市では、映画参加人口は多くない。自然に恵まれ、風向明媚な地方では観光旅行やドライブに参加する確率が増えることも当然だ。確かに何も暗い空間で時間を過ごすことも無いだろう。

★1956年から第58回「映画の日」の永年勤続功労章受章者(勤続40年以上)は60名で1973年から映画業界に従事し、業界発展に尽力してきた方々だ。当時の平均入場料金は500円の時代だった。今は学生割引でも1.300円、60歳以上のシニア割引料金が1.000円であるが、当日券1.800円と世界と比べてもかなり割高感がぬぐえない。

★また、好奇心が一番旺盛な中高生が好きな映画を観ることを制限されるのは不愉快だろう。それが[R15+][R18+]といったR指定だ。いわゆるレイティングと呼ばれる年齢制限による規制であり、事実上若者たちへの「映画統制」になる。戦前には14歳になるまで映画館に入ることは許されなかった。それが「映画法」の姿だった。

★「映画法」第17条は「危害予防、衛生、教育其ノ他公益保護」などの必要によって「興行時間、映写方法、入場者ノ範囲其ノ他映画ノ上映ニ関シ」制限してよろしい、と定めたのだ。「映画法」が1939年10月1日から施行され、1940年1月1日の正月から実施された。現在は、2009年4月23日制定の『映画倫理綱領』で制限される。

★ということは、戦前の映画法の時代に倣って、R指定を乱発する危険性はないのか。ちょうど「特定秘密保護法案」が戦前の国家統制の復活を狙うように、来年に5年目になる映倫の「自主検閲」が悪しき方向に向かう危惧を抱く。つまり、二重、三重の過度な規制をかけることが現実になりつつある。それは[R18+]が増えることだ。(岳 重人)


2013(平成25)年12月1日
「映画の日」に
posted by 岳重人 at 06:02| Comment(0) | 日記
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: