2014年02月24日

「国旗制定記念日」に道徳・修身を思う………『国護り人』のメッセージ(49)

公共の精神や豊かな人間性を培うために、道徳を特別の教科として位置づけ、教科書の改善に向けた取り組みに邁進する、の危険性にもうお気づきだろうか。ここに本音の部分があぶり出されている。殊更、道徳教育を強化することで、ますます年齢制限のレイティングが厳格になっていき、それは「想定内」の検閲制度に近づくだろう。

★安倍ボンの自画自賛が続く。「改正教育基本法の下、全国学力テストを受けてきた世代です。一次内閣以来の公教育の再生が、確実に成果を上げています。やれば、できる」第一次改訂(1910年)の国定修身教科書では、「皇国民錬成」が目標になっていく。

★覚えているだろうか。ある特攻隊員が最期の出撃で、家族への「心の遺書」として遺骨代わりに、血染めの日の丸の旗に知覧特攻基地の桜のつぼみと小枝を贈った。そして「朝夕の君のおもひて我は征く またぞ会ふ夕を夢に見つつも」と日記帳の裏表紙に「辞世の句」が記されていたのを。日の丸国旗がどんな意味を持っていたのか。

★一枚の写真がある。それは7人の特攻隊員が女子学生から贈られた血書の日の丸の旗を囲んで、決意を新たにする場面だ。防風グラスを頭に上げ、左腕には日の丸があり、左手には剣を持っているのかその柄が見える。また旗の上には「至誠」が、隊員一人ひとりの「まごころ」を託すように血染めされている。誰もが10代の若者だ。

★「日本ヨイ国、キヨイ国。世界ニ一ツノ神ノ国。日本ヨイ国、強イ国、世界ニカガヤクエライ国」という超国家主義の教材が道徳(修身)教育で徹底されることになる。「日の丸の旗」も侵略のシンボルとして教えていた。「敵軍を追ひはらって、せんりやうしたところに、真っ先に高く立てるのは、やはり日の丸です」と、強い国なのだ。

★「わたしがいちばん衝撃を受けたのは、『国に対して誇りをもっているか』という問いにたいする、日米の高校生の回答だ。「もっている」と答えた者が、日本は50.9%であったのにたいし、米国は70.9%(中国79.4%)。自国に誇りを持っている若者が半分しかいないのである」と安倍晋三・著『美しい国へ』の第7章「教育の再生」にある。

★これは日本青少年研究所が日米中の3か国で高校生を対象に行われた「高校生の学習意識と日常生活」(2004)調査だ。日の丸の旗振りしながら声高に「強い国」を強調する安倍ボンには若者も辟易している。ボンボンが施政方針演説で『日本人はもっと自信を持って、自分の意見を言うべき』と、留学生の言葉を引用するまでもないだろう。

★26日「10代だっていやなんだ」と特定秘密保護法反対のデモで渋谷・原宿周辺に650人が参集し自信を持って安倍ボンのゴリ押しをに反旗を翻している。「秘密はいやだ!U−20デモ」の参加者は「権力者に都合よく解釈されるような法は良くない」と意見が言えるほど、ボンボンよりも大人なんですよ。若者に誇りを持ってもいいね。(岳 重人)


2014(平成26)年1月27日
「国旗制定記念」の日に
posted by 岳重人 at 17:39| Comment(0) | 日記
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